日々の暮らし その1

7月4日(日)
昨日の参観日、長女は図工、セリカはカレーライス作りだった。
ひまわり教室は去年もよく食べてたけど、今年ははじめて。
みんなで作ったジャガイモを使ってカレーを作ろうということになったそう。
家庭科と思うかもしれないが、作り方を説明したりするのは国語にもなるし
生活単元にも入るみたいで、セリカにはなんでも勉強になる。
先生とあわせて4人でてきぱきと作ったらしく私が見に行ったときには、すでに
いい匂いがしていた。他の学年の子に「いいなあ〜。」と羨ましがられながら
ちゃっかりいただいてきました。おいしかった。

カレーをつくるセリカ

7月6日(火)
昨日の夜は学校の地域懇談会があった。各地域ごとに
父兄と先生も交えて、夏休みの生活に関する注意やいろんな話をする。
毎年、ひまわり教室の3人についても、先生が用意した文章を読み上げる。
学校ではみんな親切で声をかけてくれたりするのだが、
家に帰ってからや休みの日は
遊ぶ相手がいない。
うちに限らず、障害児を持つ家庭では、長期休暇の
過ごし方に頭を痛めるらしい。
セリカはわりと一人で遊ぶのも上手で、たいくつがったりしないし、お姉ちゃんの
友達にいっしょに遊んでもらったりしている。本人はそれでけっこう楽しそうに
しているが、やはり同学年の子と遊びたいと思っているのだろうか。

7月8日(木)
体調不良でキャンセルしまくっていた療育センターの訓練に久々に出かけた。
昨日はF先生の言語指導の日。
セリカと並んでサリイまでいっしょに受けている。(あくまでもオマケ)
まずご挨拶をしてから、公文の数字パズル50までのものをして、
出来上がってから1から50までを読み上げる。
それから積み木を使ってゲーム。ひとり6個ずつもった積み木を、
じゃんけんで勝った人から出していって、先になくなった人の勝ち。
七夕の歌を歌ってから、サ行の発音練習をして、その次はお話。
「リンゴをひとつ買いました。セリカちゃんとサリイちゃんとたべるときどうする?」
「切る、半分にする。」「半分に切ったら何個になる?」「4個」・・・。
「にわとりさんの足は何本?」「3本」・・・・・・。う〜ん・・。
ほんとならこのあとお遊びだが、時間切れでアウトだった。
療育センターとのつきあいも長いが、親子共々いつも楽しみにしている。

7月13日(火)
先日のBBSをROMされたセリカの先生にお薦めの本を貸してもらった。
「さと子の日記」(文鈴木さと子、絵藤沢友一、ひくまの出版)
先天性胆道閉鎖症のさと子さんの、
小一から14歳で短い生涯を終えるまでの日記である。

本当に1年生?と思うくらいのしっかりした文章、以前読んだ小児癌関連の本に
「短い命を知っているかのように生き急いで早く大人になってしまう子供達」
との描写があったのを思い出した。
国病入院中に知り合ったYちゃんもそんな子。
入学前の暮れに急性リンパ性白血病になった。

弱音をはかず、お母さんに我が儘を言うこともなく、
痛い骨髄尖刺にも一度も泣くことなく耐えていた。

移植もしたが、去年の春11歳で亡くなった。
お母さんは豪快な肝っ玉母さんというタイプで、うちにもよく遊びに寄ってくれた。
それでも亡くなった後、気持ちの整理をつけて来てくれたのは半年後だった。
「ほんま、いい子やったんや、だから預かってたのを返したと思っとんや。」と
お母さんは話していた。「残った子の世話せんなんし、泣いとられんのや。」
子供を亡くしたお母さんには慰めの言葉が見つからない。
一緒に涙することくらいしかできなかった。

7月20日(火)
昨日は小学校の終業式。
セリカの通知票は他の子達とはちょっと違う。
先生があらかじめ決めた生活の様子と学習目標について、それぞれ
二重マル、マル、三角で評価されている。
たとえば、「先生といっしょに日直の仕事をすることが出来る」は二重丸で
「わからないことを自分から尋ねることが出来る」は三角。
本を読んだり、リコーダーについては二重丸だが、時計の読み方は三角という具合。
その他に、ひまわりの先生と3年の先生両方からのびっしり書き込んだコメントも
ついている。3学期分終わると分厚くて得した気分?
欠席は3日。惜しい。先週の風邪がなかったら欠席ゼロだったのに。
長い夏休みといえど、もう明日はがんばり勉強があるのだった。

8月27日(金)
長女の赤ちゃんのときに買ったプールが大活躍。
3人で入っていたころは、もっと大きい2mのものを出していたが
もちろんもう長女は入りたがらないので、これで充分。
子供たちも、出かけるより、家の前でこうやって遊んでいる方が楽しいらしく
何時間でも飽きずに入っている。
今年もほんとに暑い夏だった。

プール遊びするセリカ

9月20日(月)
暑い中、生徒も先生も親もがんばった運動会が無事おわった。
セリカは個人競技のスタートはみんなより早くしてもらい(それでもビリ)
リレーは走る区間を短くしてもらっていた。(いっぱい拍手をもらった。)
一昨年より去年、去年よりは今年と、成長のあとがうかがえた。
鳴子も一生懸命踊っていて、よくみないと他の子と見分けがつかないくらい。
(親の欲目か?!)
終わった後はすぐに冷たいタオルで顔を冷やしてもらっていた。

なるこをするセリカ 

9月27日(月)
今日はセリカの9歳の誕生日。
9年前の早朝、冨山の県立中央病院で生まれた。
2人目なのであっというまの超安産で、1歳過ぎまではすくすくと育ち
病気のあともこうして誕生日が迎えられることがありがたい。

平日は家族がそろわないので、昨日一足早く誕生会をした。
セリカのリクエストでスポンジケーキにチョコをかけたバースデーケーキと、
みんなで作ったポケモンクッキーでお祝い。夜ご飯は手巻き寿司。
プレゼントは、今のところ本人に欲しい物がないそうなので保留。
セリカのためになるものを買ってやってとのことで
両スポンサーからお金が届いているので思案中。
とりあえず「ねずみくん」シリーズの最新刊絵本、
「とりかえっこ!ねずみくんのチョッキ」を買ってやった。
買い物に行って「おもちゃつきのお菓子買っていいよ。」というと
喜んで小さいぬいぐるみ入りのお菓子を選んでいた。300円也〜。

セリカの誕生日

9月28日(火)
セリカは学校でも誕生会をしてもらった。
8月生まれのTちゃんと、一昨日が誕生日のあつこ先生の
合同誕生パーティー。(先生も誕生日おめでとうございます!)
それぞれ手描き&パソコンでつくったお祝いカードをもらって帰ってきた。
先生からのカードには、今日のお誕生会の様子をさっそくデジカメで
撮影した
様子の写真も貼ってあった。
色鉛筆をつかってカラフルな文字とイラストのカード、
一生懸命描いてくれて時間がかかったろうなと思う出来栄えで、
楽しい思い出とともにセリカの大事な宝物になりそうだ。

12月10日(金)
しばらく前から学校では性の勉強をしていて保健だよりに各学年の
様子がかかれてあった。
かなり詳しく習っているようで、2年生から精子と卵子が合体するところまで
きちんと説明がある。もちろん専門用語もしっかり使ってある。
(親の顔のほうがひきつっていたという話。)
ひまわり教室でもわかるわからないは別にして丁寧に教えてもらっていた。
その他に自分の身を守るということで、知らない人にお菓子をあげるから
ついておいでといわれてもいかないこと、プライベートゾーンを
触られそうになったりしたら、嫌とはっきり言うことなどが去年に
引き続きしっかり教えられていた。
性的被害にあわないように普通の子以上に注意が必要なのだろう。

11月6日(土)
昨日の参観日は研究発表会の方がメイン。
学校はいつもにもましてキレイになっており、先生ももちろんキレイ。
OHPシートを使ったり、4年生はパソコンルームだったりと、
様様な授業内容だった。(全校あげて算数。)
ひまわりは飛ばした紙飛行機の距離をはかるのに、どうするかというのをやっていた。
歩数で測ると人によって違うので、紙テープを使ってくらべることに。
教室と校長室の長さもくらべるのに、校長室にも入ったり。
長女の昔の担任の先生には「セリちゃん、いい顔しとるね。おっきくなった。
と声をかけてもらった。あのころ地元小学校に入れるかどうかという話を
していたので気にかけてもらっていたらしい。
転勤された教頭先生にはMちゃんが喜んでしがみついていた。
学校中が緊張した雰囲気の中いつもと変わらぬひまわりの子たちだった。

11月11日(木)
昨日は学校のマラソン大会だった。
セリカは3年の先生といっしょに約2キロの道を走った。
走ったといっても傍目にはとろとろ歩いているように見える。
約20分かかってのゴール。
2キロも走れるなんて昔から考えたら夢のようなんだから、
これ以上望むのは贅沢かな。

先生と走るセリカ

11月23日(火)
セリカは定期的に耳鼻科も受診している。
術後、聴力も調べているが、日常生活には不自由ない程度に
聞こえが悪いらしい。昨日も検査してもらったが、セリカの
耳には人間の声が少し違って聞こえているかもといわれた。
ロボット・・というと極端だが、
電話の声や安物のラジオのようなかんじとのことだ。
本人は何も言わないけれど、一度交換して聞いてみたい気がする。
  

12月18日(土)
セリカをはじめ脳に放射線をあてた子供は算数系が弱い。(そうだ。)
数の概念がまったくない。
たとえば3をみて普通なら3だとすぐわかりそうなものだが
1,2,3・・と数えてやっと3になる。
メル友ゆりえさん(同じ病気のゆうちゃんのお母さん。福岡在住)
によると、数は「1」と「たくさん」で終わってる、という。うちもそんなかんじ。
先日小児科のDr.にきいたところ、アメリカでも同じだという。
さらに小脳のダメージがひどいと、しゃべるほうも抑揚がなかったり、
もっとたどたどしかったり、歌も歌えなかったりするそうだ。
それを考えれば長い本でもすらすら読むセリカはまだいいほうか。
同じようにあたってるはずなのに、数をつかさどる脳細胞だけが
致命的にやられるらしい。
それをわかっているのでセリカを怒ったりはしないのだが
彼女はできないと悔しくて涙をポロポロこぼす。
それをみるといつかわかる日がくるといいなと思う。

12月19日(日)
昨日はひまわり教室のクリスマス会。
スポンジケーキに飾り付けをして、みんなでいただいたあとは
歌を歌ったり、みんなの合奏の発表をきいたり。
みんなで楽しいひとときを過ごして帰ってきた。

 ケーキのかざりつけをする二人

ケーキに飾り付けをする女の子チーム

男の子チーム ケーキをきるセリカ

男の子チーム。先生とケーキを切るセリカ。

ケーキ

左が女の子、右が男の子チームの作品。超豪華。

 合奏しました

笛とピアニカでみんなで合奏しました。とても上手でした。

1月7日(金)
昨日のセリカのMR検査はいつも寝かせて検査をする。
昔はなかなか寝てくれなくて検査できなかったこともあるが、
ここ数年はばっちり。
うちはとにかく昼寝の時間にあわせて予約を入れてもらい、
睡眠剤を飲ませて、静かな場所で毛布をかけて寝かす。
抱いて検査台にはこぶくらいでは、びくともしないくらいに
深く寝入ってからでないと、うるさい検査なのでできない。
今回も大丈夫、と思ったが、やはり寝るまでは心配だった。
小児科外来で心電図や脳波の検査をするのに、子供が寝なくて
困っているお母さんを見ると心の中で声援を送る。
今だから余裕があるけど、寝かさなくちゃ、とあせったこともあった。
もっと簡単な検査法がそのうち開発されるかもと将来に期待をもつ。

2月25日(土)
セリカの通知表は各項目ごとにマルバツ式だが担任と3年の先生の
コメントがそれぞれついている。3年のH先生のコメント。
「感激したといえばやっぱりマラソン大会です。伴走者の私の手を
握り、一歩一歩走りつづけるセリカさんを横にしながら、ただ嬉しさで
いっぱいでした。驚異的な成長、進歩には感動をおぼえます。」
このような内容がびっしり書き込んであってこちらも感激。
ありがたいことです。(あつこ先生もありがとうございます!)

2学期に勉強した分厚いプリントの束を嬉しそうに見せてくれたセリカ。
冬休みに入って暇な彼女は昨日さっそく宿題をやっていた。

2月5日(土)
インフルエンザ効果持続中の元気なセリカだが、くやしい場面に
出くわすと言葉が出なくなり、涙がぽろぽろこぼれる。
算数がわからなかったりしたときにも、よく泣いているが、
参観日の昨日も、発表の途中で涙がでて、やっとのことで読んでいた。
どうやらその前の子のお話の感想を聞かれたとき、どう答えたら
いいかわからなくて悲しく(くやしく)なったらしい。
なんでそんなことで、と思ってしまうが、自分でできないということに対して
すごく悔しい思いを持つようだ。
なんとか、泣かずに言葉で言えるといいのだけど。
そう思うということは向上心もあるということで、望みもあるか。

2月23日(水)
学校の休み時間を利用して大縄(飛び)大会がひらかれている。
8の字とびは飛ぶというより、縄が上にいっている隙に走り抜ける、
というかんじなのでセリカもばっちりだが、問題は一斉飛び。
自分ひとりで飛ぶのもやっとの状態なので・・。
5年生が一斉飛びをしたときに、たったの2回だったのに大喜びを
したそうだ。他のグループは十数回飛べている。
2回飛んだグループにはひまわり教室の子がいて、今までは1回しか
飛べなかったのが、その日はじめて2回飛べたのだそうだ。
それでみんなで大喜び。
いつもいっしょに練習しているから、喜ぶのもいっしょ。
その子がいるから2回しか、という発想はまったく出てこない。

2月25日(金)
6年生を送る会の練習が始まっているが、セリカが苦戦中。
ひまわりのみんなで合奏するほかに、
仲良し学級3年生にまざって
劇もする。
一人で言うセリフはひとつで、みんなといっしょに言うセリフも多い。
一人で言うのは緊張するし、
(去年は他の子に続いて同じ言葉をくりかえしていたので上手にできた。)
みんなと言うのはタイミングが計れない。
結果、3日連続、泣いているらしい。
宿題に台本読みがあるのに、「読まん!」
時間割するときに「明日台本いる?もってかんでいい?」と消極的。
先生が一人のセリフを友達といっしょに言うのに変更してくれた。
あと一週間、楽しんでやれますように。

3月4日(土)
今日は学校の6年生を送る会があった。
セリカはひまわり教室&有志のお友達と
合奏(きらきら星と喜びの歌)と
手遊び歌。ピアニカと笛の演奏は、短いがそれぞれソロもあり、
去年と同じく、しっかりとひいていた。
それから3年生の劇にも参加。「じゅげむ」の愉快な劇。
結局友達といっしょのセリフにしてもらった瀬里花、、
あんまり声はきこえなかったけど、口は動いていたようだ。
走り回るときは一生懸命ついていってるようなかんじで
本人なりに頑張っていたみたい。
1年生のかわいい劇や6年生の素晴らしい合奏もよかったし
何よりも楽しませてもらったのは先生方の劇。
白雪姫を簡単にしたものだったが・・主演が校長先生で
熱演に客席がどよめいていた・・・。

3月20日(月)
セリカは歩くのが下手というか筋肉の使い方が下手なのか、
ズックはかならずマジックテープでとめるようなもの(ひもは自分で結べない。)
でないと脱げてしまう。(スリッパも当然苦手)
さらにあんまり重いと歩きにくいというので、軽くて、はきやすく、
かつ脱げにくいズックを探して歩くことになる。
ある障害児の母から聞いた話では、
その子の靴は一足20万円以上する
とのことだ。(公費で作ってもらう)
その子の足にあわせた、装具屋さんの手作りで
しっかりとした縫い目は昔ながらの職人の技という感じがする。
「エルメスの道」というマンガをよんだら、その話を思い出した。
ブランド品が高いのもそれなりのわけがある。

3月22日(水)
セリカの一人遊びあれこれ。
お姉ちゃんたちがゲームしているのを眺める。(声をあげて笑うのでおもしろいのか?)
ぬりえ。折り紙。読書。(音読になる。)ピアノの練習。
チラシの裏に絵を描いて切り抜き、竹串をさしてペープサートをつくる。
おなじく紙にメニューを書き、チケットもつくり、お店屋さんになる
果物の絵をかいて切り抜き、果物屋さんごっこ。(お客はいない。)
紙にポケモンの名前をかきまくる。(カタカナの練習になる。)
ポケモンの人形を種類別(水ポケモンとか)にわける。
手紙を書く。(札幌のおばさんに力作を書いていた。)

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